//////登場人物//////
語り 不問
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とある辺境の地に、人形師がいた。
彼の作る人形は、嘗て最高の人形師と呼ばれた者が創った物と酷似していた。
ある日、彼の屋敷に盗賊達が侵入した。
彼の作る人形は、まるで生きているようであり、世界中の王国から交渉を持ちかけられたが、彼は人形を手放すことはしなかった。
その盗賊達は王国から雇われた者達だった。
この人形師風情が!そういわれると、彼は目を細める。
盗賊たちが彼に襲い掛かる。
・・・後に残ったのは盗賊達の骸のみ。
その骸に背を向ける彼の背中に、金と銀の翼が一瞬だけ煌めいて消えた。
・・・盗賊たちの骸は、どこからか現れた少女達によってまるで何事もなかったように綺麗に片付けられた。
彼の本当の正体は、誰も知らない・・・。