タイトル 〜双子の吸血鬼〜

//////登場人物//////

時津 彩(ときつ あや)
双子の吸血鬼の姉 子供っぽくてあけっけらかんとしているが意外と分別がある。

時津 繭(ときつ まゆ)
双子の吸血鬼の妹 大人しくて物静かで感情が乏しいが、キレるとやばい。

島倉 美織(しまくら みおり)
彩に獲物に選ばれた少女。紫苑とは幼馴染でその影響で男っぽいしゃべり方をするがかなり臆病でシャイ。

風見 紫苑(かざみ しおん)
繭が血を吸いたいと狙った少女。ボーイッシュで男ぽいしゃべり方をする。

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彩:

繭:

美織:

紫苑:

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彩「そろそろ、お腹空いてきたね」

繭「・・・うん」

彩「外に出て美味しそうな子いないか探しにいこっ!」

繭「・・・うん」

彩「ヒルダ、あたし達ちょっと出かけてくるから、留守お願いね」


彩「とりあえず、人のいそうな場所に来てみたけれど・・・。あまりいないわね」

繭「・・・あそこ」

彩「あそこの二人?」

繭「うん」



美織「そ、そういうのは駄目だって言ったろ!」

紫苑「もー、臆病者でちゅね〜みおりたんは〜」

美織「ほ、ほんとうに駄目なんだって!」

紫苑「まぁ、美織が怖いの駄目なのは昔からだけどさ、折角ハロウィンなんだし、一緒に見てみようぜ」

美織「やだ」

紫苑「そういわずに〜」

美織「やだ」

紫苑「この話、レビューで少し見たんだけどさ、なんでも〜・・・・」

美織「聞きたくないっ!」

紫苑「む、耳塞いだってだめだ!・・・で、その女の子が〜」

美織「〜〜〜〜やだ!もう帰る!!」

紫苑「あ!美織!・・・いっちゃったよ・・・」


彩「そんなのより、もっとすごいの見せてあげようか?」

紫苑「え?誰?」

彩「わたし達の家に来てくれれば、もっとすごいの見せてあげる」

紫苑「いきなり、家に来いっていわれてもなぁ・・・。そもそも、すごいのってなんだよ?」

繭「動く骸骨」

紫苑「動く骸骨?う、ちょっと面白そうかも」

彩「でしょでしょ?見に来ない?」



紫苑「すごいな〜どうやって動いてるんだ?これ」

彩「さぁ?」

紫苑「どうみても、骨だよな。なんかの機械で動いてるのか?」

彩「原理は知らないけれど、使役することはできたのよね」

紫苑「使役?なんかよくわからないけど、すごいな!」

彩「気に入ってくれてよかったわ。・・・ヒルダ!」

紫苑「えっ?な・・・っ!」

彩「一丁上がり〜っと」

繭「・・・簡単だったね」

彩「本当にね・・・。ヒルダ、この娘部屋に閉じ込めておいて」


彩「あとは、あたしの獲物のほうね」

繭「でも・・・逃げちゃったよ?」

彩「そうなのよねぇ・・・。もう一度公園いってみようか?」

繭「・・・うん」


美織(紫苑、いないな、帰っちゃったのかな・・・)

繭「・・・いた」

彩「戻って来てたみたいね」

繭「・・・うん」

美織(紫苑の家、行って見ようかな、でも、怖いの嫌だし・・・)


彩「美織ってあなたよね?」

美織「だ、だれ?それに、わたしの名前・・・」

繭「あなたのお友達から聞いた」

美織「友達・・・」

彩「そ、あなたのたった一人の 大切 なお友達」

繭「・・・大変なことになってる」

美織「し、紫苑が!?」

彩「助けに行ってあげてほしいんだけど」

美織「で、でも・・・」

繭「早くしないと、二度と会えなくなる」

美織「っ!・・・ど、どこ!?」

繭「着いてきて・・・」



美織「ヒッ!!が、骸骨!?」

彩「家のメイドよ」

美織「ひっ!」

彩「こう見えて、すごい役に立つのよ?炊事洗濯、家事全般完璧だし・・・、それと侵入者対策なんかも」

美織「い、いやだ・・・」

彩「ヒルダ!その娘捕まえて」

美織「あ・・・っ」



彩「・・・ヒルダが近づいただけで気絶しちゃった。ま、面倒が無くていっか」

繭「・・・本当に簡単」

彩「ねぇ〜!さ、あとは楽しい楽しいお食事 タ・イ・ム。繭も楽しんで来てね」

繭「うん」




紫苑「お、お前達なんなんだよっ!?」

繭「・・・吸血鬼」

紫苑「はぁ!?ふざけてないでここから出せよ!」

繭「無理」

紫苑「何でもいいから、あたしをここから出せよ!」

繭「食事だから、だめ」

紫苑「食事!?わけわからない事言ってないで、出せって言ってるだろ!」

繭「・・・うるさい」

紫苑「うっ・・・く、くるしい」

繭「・・・あなたの友達も、同じ目にあってる」

紫苑「とも、だち・・・」

繭「美織」

紫苑「な、なんで、美織がここ、に、っ」

繭「あなたを餌にしたら、簡単についてきた」



美織「う・・・う、っ」

彩「やっとお目覚め?」

美織「ひっ!」

彩「夢じゃなくて残念でした〜」

美織「し、紫苑、は・・・?」

彩「今頃、繭が食べてるんじゃない?」

美織「た、食べる!?・・・っ!!」

彩「残念でした〜、出られません!」

美織「だ、だして!」

彩「あんたは〜、あたしの食事だから逃がさない」

美織「わ、わたしは、食べ物じゃない!!」

彩「あたし達にとっては、食べ物なのよね〜」

美織「い、いや・・・」

彩「まぁ、欲しいのは肉じゃなくて、血のほうなんだけどね」

美織「やだ、来ないで」

彩「この部屋から出たい?」

美織「だ、だしてくれるの・・・?」

彩「出してあげてもいいわよ・・・。ヒルダがいるけど」

美織「ヒルダって・・・さっきの」

彩「そ、家のメイド」

美織「・・・・・・」

彩「・・・さ、どうする?」

美織「・・・嫌だ、嫌だ・・・。いやぁぁああああああああああ!!!!」

彩「すごい声、あたしはいい気持ちだけど。・・・よかったね、あんたの相手が繭じゃなくて」

美織「助けて!!誰か!だれかぁあああああ!!」

彩「あはは・・・本当、繭が相手だったら、今頃、あんた大変なことになってるわよ」




紫苑「ごほっ!ごほっ!!・・・・・・なんで、美織まで!!」

繭「彩が食べたいって言ったから」


紫苑「・・・あ、あたしだけにすればいいだろ!なんでだよ!?」

繭「・・・・」

紫苑「あんた達、揃って頭おかしいよ!!あたしの事も美織の事もここから出せよ!!早く!!」

繭「さっき言った。食事だから、だめ」

紫苑「だから!わけわかんないって!!死んじゃえ!ばか!!クズ!!」

繭「うるっさい!!!」

紫苑「ぎっあ!!!!!!」

繭「あ・・・」

紫苑「・・・ぇ・・・?」

繭「・・・取れちゃった」

紫苑「う、腕・・・。うそ・・・あたしの、あたし、の・・・」

繭「・・・勿体無い」

紫苑「腕・・・。いやだ。痛い、痛い、痛い・・・」

繭「んっ、ん、・・・あれ?静かになった・・・」

紫苑「・・・・・・」

繭「・・・死んでないよね?・・・えい」

紫苑「・・・うっ!げぇぇええぇぇえええ!!!」

繭「よかった、生きてた・・・。でも、やっぱり、中身は汚い」



彩「繭と違って、あたしは優しくしてあげるから・・・」

美織「やだ、、やだよぉ、助けて、助けて・・・」

彩「え・・・?うそ?お漏らし?」

美織「ぁ・・・ぁ」

彩「おねーちゃん、いくつでちゅか〜?」

美織「うっ、うぇぇええん!!」

彩「今度は泣き虫でちゅか〜?」

美織「うぇ、っ」

彩「・・・はぁ、ま、いっか・・・じゃ、吸うからね」

美織「っ!ぁ、ぁっ」

彩「んく、、ん、、んっ・・・」

美織「ぃ、ゃ、、」

彩「ふはぁ!・・・ご馳走様でした。ん?・・・もう息してない、か・・・これで怖いとか、感じずにすむね」



紫苑「ぁ、が・・・っ、ぐぇ・・・」

繭「ん、ぅく、美味しい・・・」

紫苑「・・・ぁ・・ぁ・・・」

繭「苦しい?痛い?」

紫苑「ぁ、は、ひっ・・・」

繭「じゃあ、楽にしてあげる」

紫苑「・・・ぐ、ぅ・・っ・・・」

繭「汚れちゃった・・・。お風呂、入らないと・・・」


彩(・・・これ、怖いというよりも・・・)

繭「・・・彩」

彩「ん?・・・おかえり、繭のほうはどうだった?」

繭「うるさかった」

彩「元気よさそうな娘だったもんね、ちゃんと飲めた?」

繭「・・・うるさかったから、いっぱいこぼした」

彩「繭らしいね・・・。ま、あたしも少し、オシッコ臭かったけど・・・」

繭「・・・彩、何か見てたの?」

彩「うん、あの娘の持ってたDVD」

繭「・・・面白かった?」

彩「ホラーっていってたけど、これ、怖いというよりも切ない系だったわね」

繭「そう」



彩「ふぅ、でもとりあえず、落ち着いたわね」

繭「・・・うん」

彩「あ、そういえば、またパーティーするみたいよ」

繭「・・・誰か噛んだんだね」

彩「珍しいよね、どのくらいぶりだろう」

繭「準備・・・」

彩「しないとね・・・。ヒルダ!」

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